C1.指数とは(自研センター)

指数とは|自研センターの指数・指数テーブルの種類と板金見積での使い方

板金見積(鈑金見積)の話に必ず出てくる「指数」。事故車の修理費用は、部品価格と技術料の積み上げで決まりますが、その技術料の根拠になるのが指数(標準作業時間)です。指数を理解しておくと、保険会社のアジャスターとの協定で「なぜこの金額になるのか」を説明できるようになり、板金塗装の粗利も守りやすくなります。

このページでは、指数の意味、指数を作成している自研センター、指数の5つの種類、指数テーブルの見方、レバーレートとの関係、そして実務で指数を扱うための板金見積ソフトについて整理します。

指数とは(標準作業時間のこと)

指数とは、ある部品を脱着・取替したり、板金修正・補修塗装したりするときに、標準的に必要となる作業時間を数値化したものです。1指数=1時間相当として扱い、指数 × レバーレート(1時間あたりの工賃単価)=技術料という形で見積金額に反映されます。

指数は「その工場が実際に何時間かけたか」ではなく、一定の前提条件を満たした標準的な作業に必要な時間を表します。だからこそ、工場ごとの力量差や設備差に左右されない共通の物差しとして、保険会社との協定に使われています。

指数を作成しているのは自研センター

指数は、自研センター(株式会社自研センター)が指数事業として作成・公開しています。主要な国産車・輸入車の構造調査や修理作業調査を行い、その結果をもとに標準作業時間を算出しているのが指数事業の中身です。自研センターは指数事業のほかに、研修事業、リペア事業、リサーチ事業も手がけています。

なお、事故車修理の標準作業時間については、国土交通省が2026年6月24日に「事故車修理の標準作業時間 調査結果について」を報道発表しており、業界の関心が高まっているテーマでもあります。最新の内容は必ず一次情報(自研センターおよび国土交通省の公表資料)をご確認ください。

指数の5つの種類

自研センターが公開している指数は、作業の性質ごとに次の区分に分かれています。

1.脱着・取替指数

損傷した部品を取り外す(脱着)、あるいは新品部品に交換する(取替)作業の標準作業時間です。板金見積で最も登場回数が多い区分で、ボルト系部品と溶接系部品とで考え方が異なります。

2.補修塗装指数

板金修正したパネルや新品パネルを塗装する作業の標準作業時間です。塗装範囲や隣接パネルへのぼかしの有無で計上が変わるため、板金見積ソフトでは板金作業の入力内容が塗装画面へ自動で連動する製品が多くなっています。

3.外板板金修正指数

ドアやフェンダーなど、外板パネルを交換せずに板金修正する場合の標準作業時間です。損傷の大きさ・深さによって区分されます。

4.内板骨格修正指数

フレームやメンバーなど、骨格部位の修正に関する標準作業時間です。フレーム修正機による引き出しや計測を伴う作業が対象になります。

5.運転支援システム再設定・調整指数

いわゆるエーミング(ADASの再設定・調整)に関する指数です。近年の車両はカメラ・レーダーを備えており、バンパーやガラスの脱着後にエーミングが必要になるケースが増えています。計上漏れが起きやすい代表格で、指数への対応状況は板金見積ソフト選びでも確認したいポイントです。

指数の前提条件を押さえておく

指数は、次のような前提条件のもとで作成されています。前提が変われば、実際に必要な作業時間も変わります。

  • 車両:対象となる車種・年式・仕様であること
  • 工場:標準的な設備が整っていること
  • 作業者:標準的な技能を持つ作業者が行うこと
  • 部品:標準的な部品を使用すること
  • 作業方法:標準的な作業手順で行うこと

錆による固着、過去の修理跡、社外部品の使用など、前提条件から外れる要因があるときは、指数だけでは実態に合いません。写真や計測データで状況を示し、協定の場で説明できるようにしておくことが重要です。

指数テーブルの見方

車種ごとの個別指数に対して、標準的な作業条件・作業範囲を区分ごとに整理したものが指数テーブルです。脱着・取替、外板板金修正、補修塗装、運転支援システム再設定・調整といった区分ごとに用意され、統合版も公開されています。指数テーブルを見ることで、「その指数にはどこまでの作業が含まれているのか」「同時に外す部品は重複計上になるのか」を確認できます。

板金見積ソフトの中には、EGWebプロのように指数テーブルマニュアルを収録している製品や、モレノン NEXTのように車種別指数マニュアル・寸法図・パネル材質をライブラリに集約している製品があります。見積作成中にその場で根拠を確認できるかどうかは、協定交渉のスピードに直結します。

指数 × レバーレート=技術料

指数はあくまで時間の物差しなので、金額にするにはレバーレート(1時間あたりの工賃単価)が必要です。板金・塗装それぞれの単価を自社の原価から設定し、板金見積ソフトの初期設定に登録しておけば、部品を選ぶだけで技術料が自動計算されます。逆に言えば、レバーレートの設定を放置していると、指数を正しく計上しても粗利は残りません

指数を実務で扱うなら板金見積ソフトが現実的

指数は毎年のように改訂され、新型車も次々に追加されます。紙のマニュアルやエクセルで追いかけ続けるのは現実的ではありません。板金見積ソフト(鈑金見積システム)は、指数と部品価格をデータベースとして持ち、車種と損傷部位を選ぶだけで整合性のとれた見積書を作成できます。計上漏れチェック機能を備えた製品なら、エーミングや関連作業の抜けも防げます。

どの製品が自社に合うかは、扱う車種(国産乗用車/輸入車/トラック/二輪車)と月あたりの見積件数で変わります。3問の無料診断で候補を1本に絞り込めます。

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よくある質問

Q.指数とは何ですか?

A.事故車の修理作業について、一定の前提条件のもとで標準的に必要となる作業時間を数値化したものです。指数にレバーレート(1時間あたりの工賃単価)を掛けることで技術料を算出します。

Q.指数は誰が作っているのですか?

A.国産車・輸入車の構造調査や修理作業調査を行っている自研センター(株式会社自研センター)が指数事業として作成・公開しています。

Q.指数テーブルとは何ですか?

A.車種ごとの個別指数に対して、標準的な作業条件・作業範囲を整理した表が指数テーブルです。脱着・取替、外板板金修正、補修塗装、運転支援システム再設定・調整などの区分ごとに用意されています。

Q.指数どおりに請求すれば必ず通りますか?

A.指数はあくまで標準的な作業時間の目安で、実際の修理費は保険会社のアジャスターとの協定で決まります。前提条件と異なる作業が必要な場合は、その根拠を示して協議することになります。

Q.指数を毎回手作業で調べるのは大変です。

A.板金見積ソフト(鈑金見積システム)を使えば、車種と損傷部位・修理方法を選ぶだけで該当する指数と部品価格が自動で反映されます。指数マニュアルや指数テーブルを収録した製品なら、根拠もその場で確認できます。

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