コグニビジョンの板金見積システム|コグニセブン、アセスプロⅡ、フォトベース
コグニビジョン株式会社は、国産車向けの事故車修理費見積りシステム「コグニセブン」と、輸入車、トラック、二輪車向けの「アセスプロⅡ」を開発、販売している会社です。損害保険会社や共済組合へ事故車の写真と見積書を送る「コグニフォトベース」も同社のサービスで、見積の作成から保険会社とのやり取りまでを自社製品でつなげています。板金見積システムを検討するときにコグニセブンの名前を目にする機会は多いものの、会社の成り立ちや製品同士の関係はまとまった情報が少ないのが実情です。この記事では、コグニビジョンの公式サイトに載っている会社概要、沿革、製品ページの記載をもとに、どの製品が何を受け持つのかを整理します。
この記事の内容は、コグニビジョンの公式サイト(会社概要、沿革、製品ページ、よくある質問)を2026年10月5日に確認したものです。価格は公式に掲載されているものだけを書いています。
コグニビジョンとは(会社概要と主要株主)
コグニビジョン株式会社とは、自動車と部品の価格や修理費見積りに関わるデータベースとアプリケーションソフトを作り、販売している会社です。設立は1974年10月1日で、本店は東京都新宿区西新宿の新宿オークタワー24階、福島市にデータ開発の拠点を置いています。資本金は3億円、従業員は202名(2026年4月1日現在)です。会社概要に載っている主要株主は、損害保険会社11社、全国共済農業協同組合連合会、株式会社自研センター、株式会社損害保険リサーチ、日本サルヴェージ株式会社で、保険会社と共済、修理の調査研究機関が名を連ねています。修理工場と保険会社の双方に関わりの深い株主構成です。
会社概要に載っている事業内容の表現は「自動車(含、部品)の価格や修理費見積り関連業務のデータベース・アプリケーションソフトの作成ならびに販売」です。組織は経営企画部、総務部、営業部、商品企画部、デジタル推進部と、データ開発部の第1部、第2部で構成されています。
見積で使う指数を作っている自研センターについては自研センターとはで、指数の考え方は指数とはで説明しています。
コグニビジョンの沿革(日本アウダテックスからコグニビジョンへ)
コグニビジョンの前身は、1973年7月に発足したアウダテックス開発研究所です。翌1974年10月に日本アウダテックス株式会社が設立され、1981年に電子見積機「クイック」、1985年に修理工賃算定用の「指数テーブル」、1989年に板金と塗装用の「指数テーブル」を発売しました。パソコン用の見積りソフトは1988年の「アウダメイト」から始まり、「アウダネオ」(1997年)を経て、2007年10月に「アウダセブン」がリリースされています。2017年4月に社名をコグニビジョン株式会社に改め、製品名も「コグニセブン」「コグニフォトベース」に変わりました。2024年10月に創立50周年を迎えています。古いカタログや販売店の資料にアウダセブンと書かれていれば、現在のコグニセブンのことです。
輸入車やトラック向けの製品も早くから出ています。見積りソフト「アセスプロ」は1998年7月、現行の「アセスプロII」は2002年5月の発売です。画像伝送では、1998年6月に「アウダネオメール」を発表し、2004年6月に「アウダフォトベース」が本格稼動しました。2020年12月にはAIを使う「Espart Pro」と「コグニビジョンスマートカメラ」の提供を始め、2022年11月に「NEWコグニフォトベース」とスマホアプリ「コグニフォトベースモバイル」のiPhone版、2023年4月にAndroid版をリリースしています。
製品名が変わった時期を押さえておくと、古いカタログやマニュアルを見たときに混乱しません。アウダメイト、アウダネオ、アウダセブンと続いた国産車向けの見積りソフトの流れが、現在のコグニセブンにつながっています。
コグニビジョンの製品一覧(見積システムと画像伝送)
コグニビジョンの現在の製品は、見積システムが2つ、画像伝送のサービスが2つ、指数の資料が1つという構成です。公式サイトのトップでは、コグニセブンを国産車向けの事故車修理費見積りシステム、アセスプロⅡを輸入車、トラック、二輪車の簡易見積りシステム、コグニフォトベースを画像伝送サービスと紹介しています。見積システムはどちらもWindows用のインストール型で、ライセンス認証にインターネット接続が必要です。コグニセブンは年12回、アセスプロⅡは年6回(4月、5月、7月、10月、11月、翌年1月)の車種データ更新があります。画像伝送のコグニフォトベースはブラウザで使い、登録料と利用料は無料、スマホアプリのコグニフォトベースモバイルも無料です。
| 製品 | 役割 | 対象と形態 | データ更新 | 価格の公開 |
|---|---|---|---|---|
| コグニセブン | 事故車修理費見積り | 国産車/Windowsインストール型 | 年12回 | 掲載なし |
| アセスプロⅡ | 事故車修理費の簡易見積り | 輸入車、トラック、二輪車/Windowsインストール型 | 年6回 | 掲載なし |
| コグニフォトベース | 損保・共済との画像、見積書の伝送 | ブラウザで利用 | ― | 基本無料、有料サービスあり |
| コグニフォトベースモバイル | 事故車の撮影ナビとアップロード | iOS 15.0以上、Android 11.0以上 | ― | 無料 |
| 指数テーブル | 指数の前提条件や用語の解説 | 冊子(マニュアル) | ― | マニュアル改訂版3,300円(税込、送料込) |
指数テーブルは、車種別の「指数テーブル」が2026年6月30日で販売を終了しました。公式ページで販売が続いているのは、指数の前提条件や用語の解説、FAQを載せた「指数テーブル マニュアル(2022年10月発行)改訂版」です。コグニセブンには指数ヘルプとして指数テーブルの情報が載っています。
ほかのメーカーとの関係では、ブロードリーフのBK.NS3の公式ページに、自研センター作成の指数はコグニビジョンの使用許諾を得て「指数テーブル」から転載していると注記されています。指数のデータ自体は複数のメーカーの見積システムで使われており、製品を比べるときは、画面の操作性や周辺機能の差を見ることになります。
コグニセブンとアセスプロⅡの違い(対象車両と併用)
コグニセブンとアセスプロⅡの違いは、見積りできる車両の範囲です。コグニセブンは国産車の事故車修理費見積りに使い、部品図の損傷部分をクリックして部品と修理方法を選ぶと工賃が自動計算されます。計上した部品と作業から、計上が必要と思われる項目を一覧にする「作業確認」ボタンもあります。アセスプロⅡは輸入車、トラック、二輪車が対象で、公式ページでは国内唯一の見積りシステムと説明されています。指数や工数がない車種は、類似車種の指数や工数を参考値としてコピーして見積りを作れます。部品図から損傷部位を選べるのは一部の車種に限られます。2つを一緒に導入すると、アセスプロⅡを単独で買うより安く使えると公式に書かれています。
| 比較項目 | コグニセブン | アセスプロⅡ |
|---|---|---|
| 対象車両 | 国産車 | 輸入車、トラック、二輪車 |
| 見積の作り方 | 部品図の損傷部分をクリックし、工賃を自動計算 | 部品図から損傷部位を選ぶ(一部車種)。指数がない車種は類似車種の値を参考にコピー |
| 漏れの確認 | 「作業確認」ボタンで計上が必要と思われる部品、作業を一覧表示 | 公式ページに同様の記載なし |
| データ更新 | 年12回 | 年6回 |
| 動作環境 | Windows 11 64bit、メモリ8GB以上、車種データ8.0GB以上、DVDドライブ | Windows 11 64bit、メモリ8GB以上、空き1.5GB以上、DVDドライブ |
| 無料体験版 | あり(セットアップ後30日間) | 単体の体験版ページは確認できず |
| 整備業ソフトとの連動 | 同社販売店が開発、販売する整備業ソフトと連動 | 同社販売店の整備業ソフトと連動(一部連動しないソフトあり) |
どちらも、コグニビジョンの販売店が開発、販売する自動車整備業ソフトと連動し、顧客や車両、売上の管理までつなげられると書かれています。2t以上の大型トラックのシャシやボデーの見積りが中心なら、トラック専用のEIMSⅣも候補に入ります。
コグニビジョンの体験版、研修、ユーザー会
コグニビジョンは、製品を買う前と使い始めた後の学習手段をいくつも用意しています。導入前に試せるのはコグニセブンの無料体験版で、セットアップ後30日間、製品版とほぼ同じ操作で見積りを作れます。使い始めた後は、講義形式の「コグニセブン操作研修(入門編)の動画」で、指数の基礎知識から新規見積の作成、板金、塗装、印刷までの流れを学べます(2021年1月作成時点の動画)。操作方法は動画サービス「コグニオンデマンド」でも配信されています。さらに、コグニビジョン製品を使う工場で組織したユーザー会「コグニ会」が全国にあり、見積研修会や、鈑金、塗装、溶接の実技研修会を開いています。最も古い北見のコグニ会は1993年12月の設立です。
1. 体験版で操作を確かめる
コグニセブン無料体験版をインストールし、工賃単価の入力、車種の選択、ワークシートでの部品と塗装の計上、印刷までを一通り試します。
2. 動画で指数の基礎を学ぶ
操作研修(入門編)の動画で、復元修理費や指数の考え方、見積作成の流れを講義形式で確認します。
3. 地域のコグニ会に参加する
見積研修会や実技研修会で、ほかの工場や損害保険会社、共済と情報交換します。2026年9月には大阪会場の実践研修の案内も出ています。
研修や体験版のほか、メーカーをまたいだ選び方の手順は、比較サイトのコラム板金見積ソフトの選び方で解説しています。
コグニビジョンの製品を選ぶときの確認事項
コグニビジョンの製品を検討するときは、扱う車両、保険会社とのやり取り、パソコン環境の3点を先に確かめると判断が早くなります。国産車の事故車修理が中心ならコグニセブン、輸入車やトラック、二輪車も見積るならアセスプロⅡとの併用が候補です。損害保険会社へ写真と見積書を送る件数が多い工場は、コグニセブンの[フォトベース]ボタンからコグニフォトベースへ案件を作れる点が効いてきます。コグニフォトベースの利用登録は損害保険会社と共済組合が行うので、取引先の保険会社に確認しておきましょう。見積システムはWindows 11が前提で、Windows 10以前は動作環境外です。DVDドライブも必要なので、ノートパソコンで使う場合は外付けドライブを用意します。価格は公式に出ていないため、カタログ請求で確かめることになります。
- 扱う車両は国産車だけか、輸入車、トラック、二輪車も含むか
- 損害保険会社や共済へ写真と見積書を送る頻度と、今の送り方
- 見積に使うパソコンがWindows 11 64bit版で、DVDドライブを使えるか
- 今使っている整備業ソフトが、コグニセブンと連動するか
- 体験版で自社の事故車を1台見積もり、操作に慣れられるか
ほかのメーカーの製品と並べて見たい場合は、板金見積ソフト4社7製品の比較で対象車両や形態を一覧にしています。見積を保険会社とどう協定するかは保険修理の協定とはが参考になります。
なお、2021年5月19日付の公式ニュースリリースでは、トヨタ自動車の協力でAI自動見積りの「Espart Pro」を提供開始したと発表されています。当時の利用先はトヨタ系列販売店のみで、現在の製品一覧には載っていないため、一般の板金工場が選ぶ製品としては扱いません。
板金見積システムの資料請求・ご相談(無料)
国産車と輸入車、トラックをどの割合で扱っているか、保険会社への写真の送り方をお聞きし、コグニセブンやアセスプロⅡを含む板金見積システムの資料をお送りします。ほかのメーカーの製品とも並べてご案内します。
コグニビジョンに関するよくある質問
- コグニビジョンはどんな会社ですか?
- コグニビジョン株式会社は1974年10月1日に設立された会社で、事業内容は自動車(部品を含む)の価格や修理費見積り関連業務のデータベースとアプリケーションソフトの作成と販売です。本店は東京都新宿区西新宿、資本金は3億円、従業員は202名(2026年4月1日現在)です。旧社名は日本アウダテックス株式会社で、2017年4月に現在の社名に変わりました。
- アウダセブンとコグニセブンは同じ製品ですか?
- コグニビジョンの沿革によると、見積りソフト「アウダセブン」は2007年10月にリリースされ、2017年4月の商号変更にあわせて製品名が「コグニセブン」に変わりました。画像伝送の「アウダフォトベース」も同じときに「コグニフォトベース」へ名称が変わっています。古い資料でアウダセブンと書かれていれば、現在のコグニセブンの旧名称と読み替えてください。
- コグニセブンとアセスプロⅡはどう使い分けますか?
- コグニセブンは国産車向けの事故車修理費見積りシステムで、アセスプロⅡは輸入車、トラック、二輪車の見積りに対応するシステムです。アセスプロⅡは公式ページで、輸入車、トラック、二輪車に対応した国内唯一の見積りシステムと紹介されています。国産車と輸入車の両方を扱う工場は併用することになり、コグニセブンと一緒に導入すると単独より安く使えると公式に書かれています。
- コグニビジョンの製品の価格は公開されていますか?
- コグニセブンとアセスプロⅡの価格は、公式サイトに掲載されていません。公開されているのは、コグニフォトベースの有料サービス(保険外修理案件サービスが基本料6,000円と月額2,000円、税別、店舗数分など)と、指数テーブルマニュアル改訂版の3,300円(税込、送料込)です。見積システム本体の料金は、カタログ請求や販売店への問い合わせで確かめることになります。
- コグニセブンは無料で試せますか?
- コグニセブンには無料体験版があり、セットアップ後30日間無料で使えます。一部の機能に制限はありますが、公式ページでは操作性はほぼ製品版と同じと説明されています。動作環境はWindows 11 64bit版で、DVDドライブと8.0GB以上の車種データ容量が必要です。アセスプロⅡ単体の体験版ページは、公式サイトでは確認できませんでした。
- 板金見積と整備・車両販売の管理は、まとめてシステム化できますか?
- 板金見積ソフトで作った見積は、請求・入金・顧客管理と別に管理すると二重入力が増えます。自動車整備システム(自動車整備ソフト)や車両販売システム(車販ソフト)と連携できるかを確認しておくと、見積から請求までを1か所で扱えます。整備システム 比較や整備ソフト おすすめの情報を見るときは、整備ソフト 安いかどうかだけでなく、整備システム リースなしで始められるかも確かめてください。
参考にした一次情報
この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月5日確認)。
- コグニビジョン 公式サイト:https://www.cognivision.jp/
- コグニビジョン 会社概要:https://www.cognivision.jp/company/outline/
- コグニビジョン 沿革:https://www.cognivision.jp/company/history/
- コグニビジョン コグニセブン:https://www.cognivision.jp/product/cogniseven/
- コグニビジョン コグニセブン最新データ情報:https://www.cognivision.jp/product/cogniseven/data/
- コグニビジョン コグニセブン無料体験版:https://www.cognivision.jp/product/trial/
- コグニビジョン アセスプロⅡ:https://www.cognivision.jp/product/acespro/
- コグニビジョン コグニフォトベース:https://www.cognivision.jp/product/photobase/
- コグニビジョン コグニフォトベースモバイル:https://www.cognivision.jp/product/photobasemobile/
- コグニビジョン 指数テーブル:https://www.cognivision.jp/product/timetable/
- コグニビジョン コグニセブン操作研修(入門編)の動画:https://www.cognivision.jp/contents/ope-sem/
- コグニビジョン コグニ会:https://www.cognivision.jp/contents/userkai/
- コグニビジョン ニュースリリース(2021年5月19日、Espart Pro):https://www.cognivision.jp/news/assets/img/20210519_press_release.pdf
- ブロードリーフ BK.NS3:https://www.broadleaf.co.jp/products/auto/bkns/







